新年、あけましておめでとうございます。
2018年は、大規模な災害、観光客の急増、経済の地域格差、大きな政治的な転換など、社会を、地域を、そして日本を揺るがすようなインパクトがありました。少し、目をつぶって、胸に手をあてて、思い出してください…。
激甚災害指定、補正予算、公共交通機関の事前予告運休。穏やかではありません。
わたしたちも、大阪北部地震や西日本豪雨、台風21号では、日常業務を止め、事実を受け止めるべく、現地に足を運びました。同時に、事務所の目の前の電柱が倒れ、竜巻が生じ、恐怖を覚えました。西隣のビルは屋上に被害を受け、東隣のビルは停電になりましたが、幸い、わたしたちのビルは、ほとんど無傷でした。岡山の急激な浸水、広島の多数の土砂災害、愛媛の広域の浸水、だけではありません。大阪では、マンションの8階の室内にいた方が、ガラスを突き破った飛来物で亡くなるという風害による死者が生じ、アーケードが破壊された商店街では、存続の危機にあるところもあります。年末の大掃除で片付けた長靴が片隅に眠りつづけることを願います。
観光客の急増による、都心部の地価の高騰、民泊施設とのあつれきによりエントランスを囲むようにブロック塀を積み上げた対立の景観…。
みなさんとの関わりをたどって、想像してみてください。すぐそこにある現実です。
みなさんそれぞれにとって、地域によって、そして、担っているコミュニティによって、衝撃の大きさ、評価は、異なることでしょう。年末に訪れた、東日本大震災の直前に大きな地震災害を受け、復興途上にあるニュージーランドのクライストチャーチでは、復旧、復興に対する考え方、国民の意識が日本とは多いに異なることを実感しました。わたしにとっては、昨年の5月にご案内いただいた、福島第一原発20km圏内のことが脳裏から離れません。
わたしたちには、被災地をすぐに復旧させることも、自治体の施策を劇的に変えて課題をすぐになくすこともできません。傷ついても、人はそこに暮らし、時は動きます。無力感を感じずにはいられません。
でも、途方に暮れていた方を、困っていた方を、そのコミュニティを、勇気づけたことは少なからずあります。それ以上に、自ら対応し、互いに支え、乗り越えたコミュニティを幾多も知っています。
・・・ 社会の変化への対応力が衰えているのではないでしょうか?
わたしたちができること、するべきこと、そして、しなければいけないことは、その対応力を取り戻すこと、今の時代に、技術に、暮らしにあわせて、ふたたび創造することです。
コミュニティの内発的な力で、乗り越える。
此処にいれば..、
みんなといれば..、
なんとかなる。やっていける。そんな、グループダイナミクスの力を幾度も見てきました。信じています。
あなたの大切な人が、あなたのそばにいなくても、安心して過ごせますか?
「YES、そこにいれば、大丈夫」
といえる社会を、コミュニティを、できるだけ、多くつくりたいと思います。
わたしたちは、このような集団です。
コミュニティへの支援を通じて、社会の対応力を再構築する。ここ数年、なんとなく感じていたことを言葉におきかえるとこうなるように思います。
本年も、どうそ、よろしくお願いいたします。